Trequartista

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塾講師のアルバイトを卒業しました。

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約4年間勤めていた塾講師のアルバイトの送別会が終わり、卒業となりました。

送別会では珍しくハイペースで飲んでしまい、呂律が回らない状態で最後の挨拶や受け答えをしてしまっていたようなので...ぶっちゃけ自分でも何を言ったのか覚えていません笑。

というわけで今回は、頭の中を整理しながら、私の塾講師生活4年間を振り返ってみようと思います。

塾講師を選んだワケ。

そもそも、私がなぜ数あるアルバイトの中から給料が良いようで実はブラックバイトの代表格こと塾講師を選んだのかというと、大学卒業後、幼い頃からの夢であった教師になるにあたって、4月からいきなり

「はい、じゃあ今日から生徒の前に立って授業やってね」

と言われても無理だろう...ということで、生徒への「教え方」「関わり方」といった「コミュニケーション能力」を早い時期から学びたいと思ったのがきっかけでした。

 

また、1人で複数人担当するグループ指導ではなく、先生1人に対し生徒2人の個別指導を選んだのは、1人をちゃんと指導することができない人が複数人を指導するのは難しいんじゃないかな...と思ったから。

 

とりあえず「まずは個別」で、慣れたらグループ指導のほうに移ればいいかな...といった具合に漠然と考えていました。

確か最初の採用面接でも、こんなようなことを言っていたような気がします。

まさか結局始めから終わりまで、ずっと個別指導のお世話になるとは、この時は微塵も考えていませんでした...

 

私の塾講師生活。

1年目と2年目:なんというか、先輩って凄い。

1年目は、基本的には先輩の後ろについて回って生徒の対応するといった感じでした。

授業自体も、担当科目こそ多かったものの、先輩方のアドバイスを参考に、言われたことをただこなすといった感じで、「生徒に勉強を教えてる!」といった実感は正直な話そこまでありませんでした。

 

2年目も、印象的な出来事こそありましたが、飄々と仕事をこなす先輩の姿に圧倒されつつも、同時にどうにかしてそのテクニックを自分のものにしてやろうと躍起になっていた、そんな感じでした。

 

3年目:最初にして最大の失敗。

3年目になって、新人の先生を指導する立場になりました。

自分自身、ついこの間まで新人の立場だったのにも関わらず、いきなりの新人指導ということもあり、見事に空回りしてしまいました。

新人の先生が一生懸命準備して臨んだ模擬授業のフィードバックも、具体的に何から言えばいいのか分からず、結果として「新人さんにそんなこと言うの?」と後からベテランの先生に逆に注意されるほど厳しい評価をしてしまいました。

新人の先生の立場からしたら「何だコイツ」と限りなく最悪な第一印象だったのではないかなと...本当に申し訳なく思っています。

その一件以来、生徒に対しても他の先生に対しても、より一層慎重に考えたことで、「相手がいま何を思い、何を考えているのか」を見つけるために、あの手この手でアプローチしていく...といった、現在の私の「教え方」や「関わり方」の基本が出来上がっていきました。

 

また、この頃から塾講師での経験をもとに、母校の中学校での学習ボランティアをさせていただくことができました。 

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4年目:先生として、先輩として。

4年目は6月の教育実習に7月の教員採用試験、夏以降から先は卒業論文の執筆と、心ここにあらずの状態が続いてしまうこともありました。

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とはいえ、今までそれなりに経験を積んできたこともあって、様々な背景をもつ生徒にも対応することができるようにはなってきたのかなと思います。

 

ここまでで塾講師っぽい実績といえば、担当した生徒達の公立高校合格率100%を2年連続で達成したことですが、 正直生徒に恵まれたのと運が良かったくらいにしか思っていません。

私がしたのはモチベーションを維持できるよう働きかけたくらいかと...

どんなに先生が働きかけても、勉強するのもしないのも、結局は生徒自身です。

生徒一人一人が目標に向かって頑張ってくれた、それに尽きると思います。

 

終えたいま、思うこと。

結局、自分のことしかできなかった。

4年目を終えて思うことは、他の同期の先生と比べ、結局は自分の仕事、自分の担当生徒のことのみに終始してしまった印象があります。

具体的な例を挙げると、例えばミーティングやテスト対策会の運営など、他の先生方の前に立って何かを行うといったことが全くといっていいほどありませんでした。

3年目に新人指導の失敗を未だに引きずって、気がつかぬうちに避けていたのかもしれません。

 

今後必ず必要になってくるであろう「リーダーシップ」を鍛えることができたはずであったチャンスを逃してしまったのは自分の中で大きな反省です。

 

「実践的なコミュニケーション能力」を身につけることができた。

とはいったものの、当初の目的であった「教え方」や「関わり方」といった「コミュニケーション能力」に関しては、4年間で確実に身につけることができたと思います。

生徒とのコミュニケーションを通じて、「相手の考えを上手く引き出す力」「相手を良い方向へ導いていく力」を学ぶことができました。

ただ「上手く話すことができる」というよりは、「相手のモチベーションを高め、行動させ、成果を出す」という「実践的なコミュニケーション能力」を身につけることができたと思います。

 

学生アルバイトの身分でありながら、本当に貴重な経験をさせていただきました。

 

さいごに。

お金じゃないのよ経験は。

冒頭でもしれっと触れましたが、塾講師=ブラックバイトの代表格と考える人は少なからず多いと思います。

かくいう私も、友人から「塾の先生ってブラックって聞くけどどうなの?」「稼げるの?」と幾度となく質問されました。

実際ちょうど私が働いていた時期に、学生アルバイトの苛烈な勤務体系が問題視されたこともありました。

toyokeizai.net
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そんな中、私はというと、最初に述べたように自分のスキルアップを第一に考えていたので、給料自体にそこまで執着していなかったのかなと思います。

「今月は大学やプライベートが忙しくて、そこまで授業入れることができなかったな」

「今月は講習もあったし結構頑張ったぞ」

と、感覚的に月ごとの給与の差を感じてはいましたが、毎月給与明細とにらめっこするようなことはほぼありませんでした。

 

得られるお金以上に、得られる経験の充実さが上回っていたのではないかなと思います。

お金を得ることを第一に考えてしまうと、正直言ってかなりハードな仕事内容だと思います。

 

関わった全ての人に感謝を。

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卒業するにあたって、生徒や後輩の先生方から数多くの手紙やプレゼントをいただきました。

私が4年間、塾講師を続けることができたのは、決して私個人の力だけではなく、生徒と先生が一丸となって、結果を出し続けてきたからこそだと思います。

そういったチームワークで成果をもたらしていく経験を、社会人になる前に積むことができたのは本当に幸運でした。

 

送別会の最後、ベロベロに酔った室長さんから「生徒を幸せにしなさい」と最後の指導を頂きました。

塾の教室から学校の教室へと場所こそ変わりますが、関わった全ての生徒を幸せにできるよう、より一層気を引き締めていきたいと思います。

最後になりましたが、4年間本当にありがとうございました!

 

(地元から離れるわけではないので...飲み会の時はどんどん誘ってください!フットワークだけは軽いので!笑)